院長 滝田 有
(たきた たもつ)
平成15年4月に当院を開業しました。医師となってから20数年間、会津および仙台で仕事をしてきました。亡き祖父や父が医業を営み、自分も小中学校を過ごした当地の皆さんに、自分の理想とする医療を提供させていただこうと戻ってきました。
そして開業後は、何とか患者さんの役に立てることが出来ていると実感していました。しかし平成20年1月、私はクモ膜下出血で倒れてしまいました。一時は開業を続けるのを断念しかけましたが、母校からの応援と患者さんからの声援を頂いて、数ヶ月で診察室に戻ることが出来ました。大病にもかかわらず医師として復職できたのは、ある意味「天命」によるものと心得ます。
特に生活習慣病の患者さんは私にとっては他人事ではありません。自分の経験を踏まえて、親身に診療したいと思います。
なお、私の大病の経過については、新聞の記事(PDF)、医師会への寄稿(いわて医報20年11月号、けせん医報中里氏の稿)をご覧下さい。
喫煙は、平成8年頃から止めています。昔はチェーンスモーカーでしたが、今は煙を吸っただけで気持ち悪くなってしまいます。酒は好みますが、過度の飲酒は控えるようにしています。「休肝日」も作っています。倒れてからは「医者の不養生」から訣別し、運動や食事など、かなり気をつけているつもりです。ストレス解消法はロードバイクを漕ぐことです。学生時代はフネを漕いでいました。といっても講義室で漕ぐ訳ではなく、ちゃんと塩釜湾や貞山堀で漕いでいました。
東日本大震災から早7か月を経ました。亡くなった方々のご冥福をお祈りします。
大津波によって末崎町細浦地区の当院も全壊し、医院としての機能も停止しました。開業以来、まる8年となる矢先でした。
さいわい皆様のご厚意により、ふるさとセンター2階に診療所を仮設し、発災間もない4月4日より半年にわたり診療を続けることができました。厚く御礼申し上げます。
このたび、プレハブの仮設診療所を新築しましたのでご報告致します。診療所建設に当たっては、岩手県による「被災地域医療確保対策事業」を利用しました。ひろく岩手県民の皆様に御礼申し上げます。また株式会社ヤクルト本社様には浄化槽を無償提供いただきました。感謝の意を表します。
今後とも気仙の皆様の健康増進に微力ながら尽くしたいと存じます。何卒ご支援をよろしくお願いします。
平成23年10月
滝田医院 院長 滝田 有
平成15年 | 4月1日 | 開業。 |
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平成16年 | 3月 | 院内案内パンフレット作成。上部消化管内視鏡(胃カメラ)2台目を導入。当時は気仙管内で最も細い内視鏡だった。 |
4月1日 | 院内広報「滝田医院ニュース」(当紙)第1号発行 | |
10月 | 気管支喘息の患者さんに吸入指導を開始。 | |
平成17年 | 12月 | 日本内科学会認定内科専門医(現・総合内科専門医)に認定される。気仙管内では唯一人。 |
平成20年 | 1月4日 | 電子カルテを導入。 内視鏡、心電図のファイリングシステムも同時に導入。 |
1月9日 | クモ膜下出血で倒れる。休診中は東北大学循環器内科の大学院医師に応援診療してもらう。 | |
6月5日 | 診療再開す。予約制を導入。 | |
10月21日 | 診療を本格再開。 | |
平成21年 | 2月 | 第8期順天堂糖尿病アカデミー(東京)に一泊二日で参加す。 |
4月 | 糖尿病の患者さんに、インスリン注射の当院での導入を開始。 | |
平成22年 | 2月4日 | 産経新聞朝刊(PDF)に紹介記事掲載される。 |
4月 | 当ホームページを開設 | |
ジェネリック医薬品の積極的処方を一部開始す。詳細は滝田医院ニュース第21号の一面記事をご覧下さい。 | ||
12月18日 | 産経新聞朝刊(東北版)に当院記事が掲載される。 | |
平成23年 | 1月 | 医院内外の環境整備を行う(待合室の模様替え、地デジテレビ導入、駐車場整備など) |
3月11日 | 東北地方太平洋沖地震に伴う大津波により医院設備はすべて浸水。医院機能は壊滅する。 | |
4月4日 | 末崎町ふるさとセンターにて診療を再開する。(仮設診療所) | |
4月15日 | 電子カルテ復旧する。 | |
4月28日 | 東海新報(PDF)に紹介記事掲載される。 | |
7月 | 医院建物解体される | |
8月 | メディカルトリビューン(PDF)に紹介記事掲載される | |
10月24日 | 末崎町字平林75-1にプレハブの仮設診療所が完成し、本格的に診療を再開する。(PDF) |
循環器、呼吸器、消化器を中心にして、内科の全領域が私の守備範囲です。
循環器内科は、竹田総合病院の初期研修時代から勉強していました。東北大の第一内科にもどってからは心筋梗塞や狭心症、心不全などの一般的な循環器疾患の他に、肺高血圧症や心筋症、先天性心疾患などのマイナーな病気に対しても研鑽を積みました。当時の第一内科は呼吸器領域の診療も受け持っていました。そのため、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息の難治例の患者さんへの診療も行いました。
開業のためには消化器の診療も重要だと考え、大学から市中病院へ移ったあとは、消化器を中心に勉強しました。また重症の患者さんの循環管理、呼吸管理を一手に引きうけ、大学時代より忙しいくらいでした。
循環器、呼吸器、消化器を中心にして、内科の全領域が守備範囲です。 そして「4つの心がけ」を念頭に診療の仕事を行います。
上部消化器検査(胃カメラ)、超音波検査(心臓腹部)、24時間心電図、簡易型睡眠ポリグラフィーなど専門的技術で自院で施行する検査が中心です。
血液検査でも末梢血、CRP定量、トロポニンT定性、PT-INR、血糖、HbAICなど、尿検査では一般検尿のほか微量アルブミン定性・定量など迅速に結果を提供します。